歯科コラム

虫歯が進行して歯の神経を抜いた後には、歯の根の治療を行います。歯の根の治療を行う場合は歯を大きく削る必要があります。そして、その後歯に被せ物をすることになった際、土台となる部分の歯が少ないととてももろい状態なので、補強が必要になる場合があります。保険治療のメタルコア、保険外治療のファイバーコアという選択肢がありますが、ファイバーコアはメリットが多くとてもおすすめの治療方法です。今回はファイバーコアについて解説します。

ファイバーコアとは金属を使わない素材でできたコア材料です。ファイバーコアは歯の根の治療後歯質が足りない部分を、補強する役割があります。歯の根の部分を削り、芯棒となるファイバーコアを入れます。従来はこの芯棒が金属製のメタルコアが主流でした。現在も保険治療内で使用されるものは金属製のものです。

・見た目きれい

コアの上には被せ物をしますが、金属でできたメタルコアの場合いくら上の被せ物がきれいでもメタルコアの金属色が透けてしまいます。

ファイバーコアは色が白くきれいなので、上に被せ物をした場合も透明感があります。

 

・メタルフリーで金属アレルギーでも安心

ファイバーコアは金属を使用していません。そのため金属アレルギーの方でも安心して治療を行うことができます。また金属はお口の中で金属イオンが溶け出し、歯や歯ぐきを黒ずませることがあります。

ファイバーコアの場合その心配もありません。

 

・破折のリスクが低い

歯の根を補強するはずが、金属のメタルコアの場合は固く弾性が低いので歯の根が折れてしまうことがあります。歯質と近い弾性力があるファイバーコアの場合はその可能性が低くなります。耐久性にも優れているため長持ちします。

・費用がかかる

ファイバーコアは保険適用外です。そのためメタルコアよりも費用は高くなります。相場は1本2～3万円のところが多いでしょう。

 

・すべての歯に治療可能なわけではない

歯質が極端に少ない場合などはファイバーコアでの治療はできません。歯科医師に相談しましょう。