歯科コラム

歯根破折とは歯の根の部分が折れてしまうことです。

一度折れてしまった歯はまた生えてくることはありませんので、なにかかしらの処置が必要となります。大宮の当院にも歯根破折で来院される方もいらっしゃいます。今回は歯根破折をしてしまう原因とその治療方法についてお話しします。

歯根破折の原因はいくつか考えられますが、一番多い原因と考えられているのが咬合力が過剰なことです。その他にも色々な因子がかけ合わさることもあります。

 

・過剰な咬合力

 過度の咬合圧や歯ぎしりなど、長期間にわたり歯に加わる過剰な力は、歯根破折の一因となります。

 

・不完全な根管治療

根管治療において、治療が不完全であったり、感染源が残っていたりするような場合、再治療の可能性や歯根が弱ってくることによる歯根破折のリスクが高まります。

 

・外傷や事故

交通事故やスポーツ中の外傷、転倒などのアクシデントにより急激な力が加わると、歯根破折が発生することがあります。

 

・虫歯の進行

虫歯が深く進行し、歯の根部にまで及ぶと歯がもろくなることで歯根破折のリスクが高まります。

 

・歯の割れや亀裂

歯の表面や歯の根の部分にひび割れや亀裂が生じると、その部分から歯根破折の可能性が増えます。

 

・根部の形態異常

歯の根部が細くなっているなどの歯の根の部分に形態的特徴がある場合、歯根破折のリスクが高くなります。

歯根破折してしまった場合は破折の程度によりますがいくつか治療の選択肢が考えられます。

 

・抜歯

歯根破折で修復不可能な場合は抜歯を行います。抜歯後はそのまま放置せずにその部分にブリッジや入れ歯、インプラントの治療を行って歯の機能を回復させていきます。

 

・口腔内接着法

破折部分が少ない場合は抜歯を行わずに治療ができる場合もあります。破折した部分を抜かずにお口の中にあるまま、割れた部分を材料や装置を使って接着して治療を行います。

 

・再植法

再植は歯根破折した歯を一度抜歯ししてお口の中から出します。そして接着させたのちにまた元の場所に戻す再植をします。