歯科コラム

虫歯治療をすることになったとき、歯を削ったその後どんな詰め物をするかはとても重要です。見た目はもちろん、使い心地が良いかも今後の生活に大きく影響してきます。今回はメタルボンドという被せ物について解説します。

メタルボンドとは見た目はセラミックのように自然ですが内側は歯の土台に合わせて金属でできている被せ物のことです。陶材焼付鋳造冠ともいいます。歯医者の治療で従来から使われている信頼感のある被せ物の種類です。

・強度がある

内側が金属でできているためとても強度が高い被せ物です。セラミック治療を選びたいけれど、割れやすいというデメリットが気になる方や歯ぎしりや食いしばりがある方にはメタルボンドはおすすめです。

・審美性が高く長持ち

メタルボンドは金属の上にセラミックを焼き付けているので見た目はセラミックのように自然できれいです。表面がセラミックなためプラークも付きにくく変色もしにくいので美しさが長持ちします。

・歴史が長い

メタルボンドは虫歯治療の被せ物の中でも数十年という歴史があります。

そのため症例数も多く治療方法として確立されています。そのため万が一トラブルが起きた際もその対応方法もしっかりとあり、信頼できる治療方法です。

・金属アレルギーを引き起こす可能性

メタルボンドの一番のデメリットは金属アレルギーの心配がある点です。

金属は長く口腔内にあると劣化によって金属イオンが溶出しそこから金属アレルギーを引き起こす場合があります。見た目はセラミックでも内側に金属を使っているので、ニッケルクロムや銀など金属の種類によっては金属アレルギーを引き起こす可能性があるのです。

また、金属イオンの溶出は金属をつかっている部分の歯ぐきが黒ずんでくるといったデメリットもあります。

・他のセラミックよりも審美性に劣る

いくら表面の部分がセラミックとはいえオールセラミックなど他のセラミックと比べてしまうと審美性は劣ります。内側に金属をつかっているため特に透明度や色調っといった部分は薄れます。また、劣化によってセラミック部分がはがれてしまうと金属部分が露出します。