歯科コラム

矯正治療中の食事制限について、気になる方は多いかと思います。矯正装置の装着中は、特定の食べ物を避ける必要がある一方で、工夫次第で食生活を楽しむことが可能です。今回は矯正中の食事制限とその対策について詳しく解説します。

◎硬い食べ物

硬い食べ物は矯正装置にダメージを与える可能性があるため、避けるべきです。例えば、ナッツ類、ポップコーン、硬いキャンディ、かりんとうなどは注意が必要です。また、前歯で噛み切るような食べ物（リンゴやフランスパンなど）も装置を破損させる恐れがあるため控えるべきです。

 

◎粘着性のある食べ物

キャラメルやガム、餅などの粘着性のある食べ物は装置にくっつきやすく、取り除くのが難しいため避けるべきです。これらは装置を壊す原因にもなりかねません。

 

◎繊維質の多い食べ物

セロリやごぼう、ネギなど繊維質の多い野菜も、装置に絡まりやすいため注意が必要です。

 

◎着色しやすい食べ物・飲み物

カレー、赤ワイン、コーヒーなど、色素の強い食べ物や飲み物は装置に着色してしまう可能性があります

◎柔らかい食べ物 

矯正中は柔らかい食べ物を中心に食べると良いでしょう。例えば、おかゆ、リゾット、スープ、豆腐、プリン、ゼリー、ヨーグルトなどが適しています。これらの食べ物は歯や矯正装置に負担をかけません。

 

◎調理法の工夫 

硬い食べ物をどうしても食べたい場合は、小さく切って柔らかく煮込むなどの工夫をすると良いでしょう。例えば、肉類はひき肉にしてハンバーグにする、野菜はスープやシチューにするなどの方法があります。

◎一口サイズに切る

食べ物を小さく切り、前歯で噛み切るのではなく、奥歯で噛むようにすることで装置にかかる負担を減らすことができます。また、少量ずつ食べることで装置にかかる負荷を軽減できます。

 

◎こまめな口腔ケア

食後は必ず歯磨きをし、矯正装置の周りに食べ物が残らないようにしましょう。特にワイヤー矯正の場合、装置の間に食べ物が詰まりやすいため、デンタルフロスや歯間ブラシを使うと効果的です。

矯正治療を始めたばかりの頃や装置の調整後は、歯が痛むことがあります。痛みがある時は、さらに柔らかい食べ物を選ぶと良いでしょう。例えば、スムージー、茶碗蒸し、湯豆腐などが適しています。必要に応じて痛み止めを使用するのも有効です。