歯科コラム

歯のケアと言ってもいくつか種類がありますが、大きく分けるとセルフケアとプロフェッショナルケアに分かれます。今回は、歯科予防における「セルフケア」と「プロフェッショナルケア」の違いについてお話しします。

セルフケアとは、自分自身で毎日行う口腔ケアのことです。主に歯磨きや歯間ブラシ、デンタルフロスなどを使って、食べかすや歯垢を除去することがセルフケアに該当します。セルフケアは、虫歯や歯周病の原因となる細菌の数を減らし、口腔内を清潔に保つことで、予防効果が期待できます。また、栄養バランスの良い食事や、よく噛むこともセルフケアの一部です。セルフケアは、自分の歯や口の状態を知り、自己管理することにもつながります。

プロフェッショナルケアとは、歯科医師や歯科衛生士などの専門家による口腔ケアのことです。主に歯科医院で行われる歯石の除去や歯周病治療、フッ素塗布などがプロフェッショナルケアに該当します。プロフェッショナルケアは、セルフケアでは落としきれない汚れや歯石を除去し、歯質の強化や再石灰化を促進することで、予防効果が期待できます。また、口腔内環境が良好な状態を維持することや、口腔内環境が悪い場合は回復させるための指導やケア、食生活へのアドバイスなどもプロフェッショナルケアの一部です。プロフェッショナルケアは、歯科医師や歯科衛生士の目で口腔内の状態を診断し、適切な治療やケアを提供することにより、早期発見・早期治療にもつながります。

セルフケアとプロフェッショナルケアは、互いに補完しあう関係にあります。セルフケアだけでは不十分な部分をプロフェッショナルケアで補い、プロフェッショナルケアの効果をセルフケアで維持することで、口腔内の健康を最大限に保つことができます。基本的にセルフケアは毎日、プロフェッショナルケアは3ヶ月に一度程度が目安とされていますが、口腔内の状況によって個人差がありますので、歯科医師や歯科衛生士に相談してみましょう。